あらすじ
パドヴァの娘キャタリーナは、「じゃじゃ馬女」として知られていた。
キャタリーナの家柄は良く持参金も巨額で容姿も美しかったが、
周囲に対して攻撃的かつわがままな態度を示すため、
結婚の話がいつまでも出てこなかった。
そんな折、ヴェローナから来たペトルーキオは、キャタリーナの噂を聞き、
「金があればなんでも良い、性格は後で調教してやる」とキャタリーナとの結婚を決心する。
結婚後、ペトルーキオはキャタリーナに極めて高圧的な態度で接し、
徐々にキャタリーナを服従させていく。
その後、ペトルーキオの友人ルーセンシオとホルテンシオもそれぞれ
キャタリーナの妹ビアンカ、金持ちの未亡人と結婚するのだが、
3人の夫ペトルーキオ、ルーセンシオ、ホルテンシオはある賭けをする。
それは、各々の妻を呼び出した時誰が最初に来るのかという賭けで
「じゃじゃ馬のキャタリーナは来ないだろう」と思われたいたが、
予想に反しキャタリーナが一番初めに到着する。
キャタリーナは、遅れて来た二人の妻に対し「妻は夫に従順であるべき」と教えを説き、
ペトルーキオは「よくあのじゃじゃ馬を手なずけたな」と称賛を受ける。
感想
今上演されたら、女性の権利の問題から「アウト」の作品
ただ、この劇が上演されたいたということは
大人しさが美徳という女性側も理解していたものの
実際にキャタリーナのような女性も一定数当時存在したのだろう。
他作品でいえばマクベス夫人が思い浮かぶ。
そして、ペトルーキオのような「手腕」を持っている男たちもいただろうが、
じゃじゃ馬をならせない男たちもそれなりにいたと思う。
そういうふがいないお父さんは現代も、シェイクスピアの時代も
けっこういたのではないか。
この作品、「女性が抑圧された時代背景を語っている」とみることもできるが、
こういう作品が人気になるということは、同じように困っている男性たちの
需要があったのではないか。
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