あらすじ
好色の騎士フォルスタッフは浪費による財政危機に陥り
召使たちを雇えなくなるほど困っていた。
そこで、金持ちの奥さんをたぶらかし、金銭のピンチを脱出しつつ
情欲を満たそうと計画を立てる。
同じラブレターで名前のところだけ変えて複数人に送ったのはよいが、
送り先のペイジ夫人とフォード夫人にばれてしまう。
彼女たちは、フォルスタッフにほれているそぶりを見せて
痛い目に合わせてやろうと決心するのであった。
感想
フォルスタッフは馬鹿で過信家で強欲で美徳のようなものはいっさいないのだが、
不思議となぜか憎めないのである。
シェイクスピア作品の中でも特に人気の高い人物である。
名誉だと?そんなもので腹がふくれるか?
こうなってはいけないなと思うものの、
どこかで彼の気持ちもわかるなとも思ってしまう。
フォルスタッフの行動が、人の死など重大な出来事に結びつかないように
作者がコントロールしているからというのもあるだろう。
劇中、何歳くらいで演じられているのだろうか。
若すぎたり年をとりすぎていると、違和感があり
40~50くらいの中年というのがイメージにぴったりである。