投稿本文上 広告
Sponsored Links

文学賞とは何か

今村夏子さんの芥川賞受賞について

昨月、第161回芥川賞が今村夏子さんの『むらさきのスカートの女』に決定した。

受賞、おめでとうございます!このブログでも以前便乗して感想を書いたものだ。

日常に潜む危険性を透明感ある文章でさらりと描いた作品、むらさきのスカートの女の感想です。それぞれの登場人物が持っている危険性について書いています。

芥川賞は懐中時計と賞金100万円が贈られるそうで、とてもとてもうらやましい。

ところで、当ブログ読者の皆さんに以下について質問したい。

①芥川賞は新人が対象の賞であることを知っているか。

②今村夏子さんが受賞した理由を知っているか。

③②を知っている場合、それを納得できたか。

ちなみに、わたくしはこの記事を書いている時①しか知らなかった。

そして、「今村夏子 授賞理由」とGoogleで検索したが、

有益な情報は出てこなかったぜ。誰か教えて。

※確か、受賞した後にちらっとどこかの記事で見た気がしたのだが。。

でも、これって考えてみるとおかしくないか?と

おそらく数万部は売れていると思うので、数万人の人が本を買ったのだが、

何をもって受賞したのか知らず、受賞した理由の正当性も考えずに本を買っている。

web上には受賞の理由とその正当性を説明する記事が見つからない。

これは、解説されてもわからないからだろう。

芥川賞だから優れた本なのだろうと、悪く言えば皆思考停止の状態で

本を買っているのである。(かくいう私もその一人)

文学賞の受賞理由について

Wikipediaによると、文学賞とは

優れた文学作品やそれを執筆した作家に対して授与される賞の総称

だそうだ。

しかし、問題は何をもって優れた文学作品とするのか、

その基準は一人一人違くて、それを明文化してくれても

わたしのようなぱんぴーには到底理解できないことなのである。

例えば、以下はコロンビアの国民的作家ガブリエル・ガルシア=マルケスが

1982年にノーベル文学賞を受賞した時の受賞理由である。

現実的なものと幻想的なものを結び合わせて、

一つの大陸の生と葛藤の実相を反映する、豊かな想像の世界を創り出したこと

もうね、「あーそう」としか言えない。

「現実的なものと幻想的なものを結び合わせて、一つの大陸の生と葛藤の実相を反映する、

豊かな想像の世界を創り出したこと」がそもそもガルシア・マルケスの作品の主要テーマ

としてよいのか、そうだったとしてそれは果たして受賞に値するのか、

作品を読んだことがあまりないからかもしれんが、わたしのような民間人には理解できない

ちなみに、川端康成のノーベル文学賞受賞理由は

日本人の心の精髄を、すぐれた感受性をもって表現、世界の人々に深い感銘を与えたため

これは、川端康成作品を読んだことがあるからか、

「あぁ、うん、言っていることはわかるよ」とはなるが、

同時代の他作家と比べてなぜ受賞が川端康成なのかの説明にはなっていない。

(というか、誰にも説明できないだろう)

村上春樹の芥川賞落選

脇道にそれるが、村上春樹がたびたび芥川賞の候補になったが、

最終的に受賞しなかったことはご存知だろうか?

それは、風の歌を聴けで僕が「ミッキーマウスマーチ」を歌ったからだとか。

風の歌を聴け当時、日本は経済的に成長し、アメリカの庇護から抜け出そうとしていた。

色々な人が「対アメリカ」を打ち出す中、村上春樹作品は

「僕らの歌ミッキーマウスマーチ」を打ち出し、フライドポテトを食べる。

そんなアメリカに迎合する姿勢が反感を買い、

芥川賞が与えられなかったんだとか。

以下の本で読んだ記憶があるが、数年前の話なので、記憶が曖昧で違かったらごめんなさい。

村上春樹作品がわかりやすく解説されているので、興味ある方は読んでみるといい。

ちばみに、当ブログの「風の歌を聴け」の記事と村上春樹作品の記事は以下

風の歌を聴けは村上春樹のデビュー作 タイトルの意味と自己療養の手段としての小説、物語ることについて
「村上春樹」の記事一覧です。

最後に

最後になるけど、読んでみてどう思っただろうか?

・いわれてみれば、受賞理由を知らないで買っていたのは不思議とか

・いや、でも面白かったよ、『むらさきのスカートの女』とか

・そんなことを考えてどーすんの?とか

まぁ、確かに考えてもしょうがないかもしれない。

人が書いて、人が選定する賞だもんね。

ここまで書いてアレだけど、文学賞ってそういうものだよね

これはどうにもできんし、賞があるとやっぱりなんだかんだ盛り上がるから

あった方がよいと思う。

もし、自分が受賞したら、やっぱりうれしいと思うし。

頑張っている作家さんに目標と注目される機会が与えられるのはいいことなんじゃないかな。

投稿本文下
Sponsored Links

フォローする