あらすじ
孤児のヘレナはロシリオン公爵夫人に拾われ育ち
ロシリオン伯爵であるバートラムに身分違いの恋心を抱いていた。
ただ、そのまま言い寄ると身分の違いからバートラムに拒絶されるとヘレナは理解していた。
ヘレナはある計画を思いつく。
ヘレナは父親が名医であり、その素質はヘレナにも受け継がれていたのだが
不治の病に侵されていたフランス王にある取引を持ちかける。
「病気を治せなければヘレナに死を与え、治せれば好きな人を夫に選ばせてほしい」
見事、ヘレナは王の病気を治し、バートラムとの結婚を許される。
しかし、バートラムはヘレナとの結婚を望んでおらず、
一緒に床にはいることを拒絶し、ちょうど募集していた義勇軍に加わり
遠地に戦争に行ってしまう。
そして、バートラムはそこで一目ぼれしたダイアナを必死に口説き落とそうとするのである。
最終的に、バートラムはヘレナを妻として愛することを決め、
無事「終わりよければすべてよし」となるのだが・・・
感想
「終わりよければすべてよし」、物語中にはその一言で到底片付けられない
出来事がいくつか出てくるけども、終わり方がよければよく見えてしまう。
タイトル通り、人間の習性というのか、終わり方がよければよく見えてしまう。
あと、一つ気になったのは、
バートラムはその後結局ヘレナを妻として認めたのだろうかという疑問。
結婚を約束した時は、王の前ということもあり渋々約束したようで
その後仲間には「絶対イヤだ」とほのめかす。
シェイクスピアの人物は基本二枚舌なので、
最後のシーンも、内心嫌々ながら「ヘレナ愛している」と言ったのではないか。
この話に続きがあるとしてら、そのまま夫婦円満に暮らすのと
「やっぱりヘレナは無理」とどっかにバートラムが行ってしまう2パターン
ありえるが個人的には後者だと思っている。
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