あらすじ
禅智内供の鼻は池の尾で知らないものはいない。
五、六寸(約15 – 18 cm)の鼻を持っていたため、
人々の笑いものとなっていた。
内供は鼻を短くする方法を色々と調べ、
ついに鼻を人並みにすることに成功する。
しかし、内供は以前より鼻が笑われているような気がしている。
ついに、こんなことなら元に戻ってほしいとまで思うようになる。
その夜、夢を見て目覚めた内供は自分の鼻がもとに戻っていることを知る。
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『鼻』は夏目漱石が称賛したことで有名な芥川龍之介の作品です。上品なユーモアのある作風が漱石の心を快くくすぐったのでしょう。ここではそんな『鼻』のあらすじから解説・感想をまとめました。
設定について
■目でも口でも耳でもないなぜ鼻なのか
→どことなく性器っぽく、高僧という役職とのギャップ
■なぜ50歳越え、高役職、男性なのか
→鼻が長いことを気に掛けることが似つかわしくない設定
女や子供や役職が低いものや若い男なら読者は同情してしまう。
■なぜ短くなった時に笑われたのか、幸せになれなかったのか
→役職が高い偉い人だから、妻帯しないのに気にしている感じがするのが・・
■長い鼻が象徴するもの
→傲慢さ、性欲
感想
コンプレックスはどこまでいってもコンプレックスなんだなと。
そんなことを気にせずに生きるというのが一番幸せなのかもしれない。
身体改造する話で以前書いたが、身体を変えようとするとかえって不幸にになる話が多い。
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