あらすじ
☆登場人物
・巻子
私の姉、緑子の母。10年前に離婚し今シングルマザー
スナックで働いており、余裕のない暮らしで緑子と生きている
なぜか豊胸手術に興味を持っている
・緑子
巻子の娘
初潮を迎えたが、大人の女の体になっていくことの抵抗がある
なぜか巻子とも私とも口を利かず筆談
・私
語り手、主人公
巻子と緑子が私が住む東京に巻子の豊胸手術のためやってくる。
そこで起きる家族劇というか、大阪弁の語りというか、
女性の体についてのテーマなのかそんな話が始まります。
感想
色々珍しい。
主要人物が全員女性というのは珍しい。
大阪弁の語り口の小説というのも探せばありそうだけど、珍しい。
~で、××で、○○であり、△△だけど・・
特にオチがない長文だけど、大阪っぽい
なぜ緑子は話さないのか(最後に話すけど)
月並みだけど、親への抵抗とみた。
親に対して思うところがあるけど、親なしで暮らしていくことはできない、
大阪から東京に来るときも、一緒に来ているし、巻子が豊胸手術を
することにも疑問は感じるも、やめさせることはない。(日記はつけるけど)
できる範囲で親への疑問を行動に示している。
なぜ巻子は豊胸手術するのか
胸を大きくすることや、化粧をすることに対して
本の中でTVか何かの場面で議論されている。
それらが自分の気の持ちようを変えたり自信を持たせるためのものなのか
異性からの注目を得たいとか男性中心的な思考の影響を無意識に受けているのか
結論は出ずに終わる。
巻子の動機としては、おそらくどちらもなのではないかと思う。
卵を投げ合う場面について
互いへの攻撃の意味、殻が割れることから既存の親子関係の破壊等が暗示されている。
P.S. 乳と卵だから牛乳も出てきていいかと思った。